大崎電気工業、高圧小口の需要家に最適な Bルート(*)通信やマルチホップ通信高周波PLCなど新機能を充実させた低価格デマンドコントロール装置を発売
 

  • 取引用計器から高圧Bルート情報を電力値とあわせ取得することで時計、パルス重みなど各設定を自動化
  • パルス検出器OCK-B1と組み合わせることにより、パルス情報やBルート情報をPLCや無線により取得可能
  • 初期導入コストを抑え、高性能と両立させるため、株式会社メガチップス(代表者:髙田 明、本社:大阪市淀川区、以下、メガチップス社)のマルチホップ通信高周波PLC通信「BlueChip PLC Multi-hop」を採用
  • 機能を絞ることで高機能にもかかわらず、小型で低価格を実現


(*)Bルート:電力会社の取引用計器から、電力量など各種データをエネルギー・マネジメント機器などで取得するための通信ルート。低圧計器においては現在導入が進んでいるスマートメーターにより実現しているが、本製品が対象とする高圧計器においても、2016年4月より順次サービスが開始された。


大崎電気工業株式会社(代表者:渡辺 光康、本社:東京都品川区、以下、大崎電気工業)は、主に高圧小口の需要家に向け、取引用計器からのBルート情報の活用など、新機能の充実と小型化を図りつつ、さらに低コストでの導入を可能としたデマンドコントロール装置「スーパーマックスE1」とパルス検出器「OCK-B1」を発売します。


電力料金の高騰をきっかけとした電力需要家のコスト削減ニーズは高まる一方であり、デマンドコントロール装置をはじめとしたエネルギー・マネジメント・システム市場においても、ユーザーの省エネに対する要望に的確に、かつローコストで対応できる機器の登場が期待されています。
デマンドコントロール装置は、これまで高圧需要家のうち中規模以上の工場や事業所に導入が進んでおり、需要家の電力コスト削減や電力需要のピークカットなどに、大きな力を発揮しております。
しかしながら、契約電力が100kW未満の、比較的小規模の高圧需要家においては、デマンドコントロール装置本体の価格はもちろん、初期導入に係る施工費用等の関連コストもネックとなっており、デマンドコントロール装置の効果は明らかでも、実際の導入には、初期費用全体の大幅な削減が待たれておりました。
さらには、従業員数の制約から、エネルギー管理の専任者などの確保も難しく、適切な設定と運用が求められるデマンドコントロール装置の導入後の運用管理が困難で、思ったような導入効果が実感できないといった問題も散見されました。

大崎電気工業では、これらの課題に対応すべく、主に高圧小口の需要家に向け、導入時のコストを抑え、簡単設定と運用の省力化により導入してからも無理なく効果を実感できるデマンドコントロール装置「スーパーマックスE1」を開発しました。
あわせて、「スーパーマックスE1」と組み合わせることでパルス情報やBルート情報をPLCや無線により取得することが可能となるパルス検出器「OCK-B1」も同時発売いたします。

「スーパーマックスE1」は高機能にもかかわらず、当社デマンドコントロール装置で最廉価クラスとなります。これは従来機種より必要な機能を絞り込むことで、高機能と低価格の両立を実現しています。

高機能・低価格化のため、本製品ではマルチホップ通信高周波PLC通信であるメガチップス社の「BlueChip PLC Multi-hop」を採用することで、高信頼性を確保しつつ既設電力線の利用により新規の配線が不要とし、デマンドコントロール装置導入時における通信配線工事を抑えることが可能となりました。


今回開発した製品の主な特長は以下の通りです。

1.各電力会社がサービス開始予定である取引用高圧計器からのBルート経由の情報を取得して、時計、パルス重みといった設定を自動化し、各時限の電力値を取引用計器と簡単に一致させることができる。

2.パルス検出器OCK-B1と組み合わせることにより、パルス情報やBルート経由の情報を高性能電力線通信である高周波PLC通信や920MHz無線通信により取得することが可能。さらには最適な通信経路を自動で構築するマルチホップ機能に対応しており、PLC通信では10段、920MHz無線通信では4段の中継機能により、大幅に施工性・利便性を向上させ、システム導入コストを大きく削減。

3.計測データはUSBメモリで取り出し、パソコンにて管理が可能。計測値の書き戻し機能により、保守性が向上。

4.PLC通信と無線通信は、互いに双方への通信変換が可能で、最適な組み合わせで運用できる。また、双方向通信による異常監視機能により、通信環境によらず信頼性の高いシステムを構築可能。

5.負荷制御出力やフィーダ計測が、オプションのRS-485端末器の追加で可能となる。また、オプションの警報表示器にも対応し、大型7セグや音声にて警報出力を行える。

6.パルス検出器OCK-B1は送信・中継・受信の3つの動作モードを備え、様々な環境に対応可能。電力量パルスを他装置へ出力することも可能であり、本製品以外のシステムも無配線化できる。


本製品の導入により、ユーザーは省エネと管理業務の効率化を一挙に達成できます。

今後も引き続き、電力の有効活用とユーザーのエネルギーコストの削減に貢献する製品の開発を継続し、エネルギーソリューション分野における新たな価値を提供してまいります。

なお本製品は、2016年5月25日(水)~27日(金)にインテックス大阪で開催される「JECA FAIR 2016」(第64回電設工業展)にて発表する予定です。


■メガチップス社について
株式会社メガチップスは、「画像」「音声」「通信」のコア技術を活かしたシステムLSI、IoT分野の特定用途向け製品を中心に、システムソリューションを提供し続けるグローバルファブレス企業であり、今後大きな成長が期待されるIoT分野に向けたASSP製品の充実を図っています。
 

■製品仕様 (製品名の無いものはスーパーマックスE1、OCK-B1共通)

定格電圧 AC100/200V±10% (50/60Hz)
消費電力 20VA以下
使用環境 -10~50℃、20~90%RH(非結露)
取付方法 壁掛形
外形寸法

【スーパーマックスE1】110 mm (W)×190 mm (H)×60 mm (D)

【OCK-B1】100 mm (W)×100 mm (H)×71 mm (D)

質量 【スーパーマックスE1】約500g 【OCK-B1】約270g
本体入力 パルス1点
本体出力 【スーパーマックスE1】警報1点、【OCK-B1】パルス1点
インターフェイス

Ethernet(Bルート、PC通信用)

PLC(パルス・Bルート情報用)

無線(パルス・Bルート情報用)

【スーパーマックスE1】RS-485(下位端末器接続用)

【スーパーマックスE1】USB2.0(USBメモリ用)

 

■製品のお問い合わせ
大崎電気工業株式会社 営業本部 システム・機器部
電話:03-3443-7177


■関連リンク
大崎電気工業株式会社 ホームページ
http://www.osaki.co.jp/

株式会社メガチップス ホームページ
http://www.megachips.co.jp/


■関連資料

参考画像1(スーパーマックスE1)

参考画像2(OCK-B1)

参考画像3(システム構成図)