大崎電気は、2022年度導入予定の配電事業 のライセンス制を見据え、5G(第5世代移動通信 方式)を生かしたスマートメーターの機能拡充を 進めています。 日本では、電気事業法などの一部改正に基づ く配電事業のライセンス制導入により、今後同事 業への新規参入や、特定エリアにおける配電網 の運営への地元企業や自治体の参画が見込まれ ています。また、配電網の運用や管理面において も、効率化のニーズがより高まることが予想され ます。 こうしたなかで、大崎電気は高速・大容量・低遅 延といった5Gの利点に注目し、5Gモジュールを 搭載したスマートメーターを通信のハブとして 用いる機能の開発に着手しました。5Gを生かし て大量のデータを効率的に収集することにより、 配電網の運用面や管理面での効率化が期待さ れます。将来的には、新規参入の配電事業者向け に独自機能搭載のスマートメーターや、スマート メーターを活用したサービスの提案を目指して います。 2020年9月には、資本提携会社である株式会 社エイビットと共同で、埼玉事業所内に「ローカル 5G」環境を構築し、2020年度中にスマートメー ターを用いたデータ収集の実証実験開始を目指 します。ローカル5G実証実験を通じて、スマート メーターによる新たなソリューションを実現して いきます。
技術者コメント
自営で5Gが使用可能になるローカル5G技術は、各産業分野でのIoT化 を加速させ、その付加価値を高める魅力的な技術です。 現在大崎電気では、ローカル5G評価システムを導入し、実験局として運 用を開始するための免許申請を行っている段階です。 実験局免許取得後は埼玉事業所内でローカル5Gを稼働させ、さまざま なシナリオでの動作検証を行うとともに、当社がこれまで培ってきた電力計 測分野での技術と、スマートメーターの生産を通じて効率化が進む工場 の生産技術との組み合わせなどによる当社独自のローカル5Gソリュー ション提供の実現を目指します。