基本動作について

  1. デマンド時限の開始から現在電力(使用電力の積算値)と目標現在電力(理想使用電力の積算値)を比較し、現在電力≧目標現在電力の場合には注意警報を発します。
     
  2. デマンド時限終了時の予測電力を算出し、残り時間(T-t)の予測電力を目標電力に一致させるために、必要な遮断負荷容量を調整電力として表示します。
     
  3. 調整電力が超過の場合は、あらかじめ設定した制御方式にしたがって、負荷の遮断警報を発し、負荷を自動的に遮断します。
     
  4. 調整電力が余裕になると、あらかじめ設定した制御方式にしたがって、負荷を自動的に復帰させます。
予測電力 デマンド時限開始から経過時間後の電力使用状況により、時限終了後に到達するであろう電力値(予測電力)を30秒ごとに表します。※限界電力・目標電力は需要家が設定します。
目標現在電力 目標電力を最終値とし、5秒ごとに時限内経過時間に比例して増加します。
現在電力 デマンド時限開始から現在までの電力パルス積算値を電力値(デマンド値)に換算して表し、1秒ごとに更新します。負荷の稼動状況がわかります。
調整電力 予測電力を時限終了時に、目標電力に一致させるために必要な電力値を30秒ごとに表します。この値により、負荷の遮断・復帰を行います。
調整電力<0の時:余裕
→ 制御しなくてもよい(稼動復帰可能)負荷容量

 調整電力≧0の時:超過
→ 制御(遮断)が必要な負荷容量
残り時間 現在から時限終了までの時間を1秒ごとに表します。

こんなとき、警報でお知らせします。

1 注意警報

条  件 処    理  
遮断警報
表示LED
遮断警報
外部出力
ブザー
発生 現在電力≧目標現在電力 点灯 ON 5秒鳴動
解除 現在電力<目標現在電力 消灯 OFF

2 遮断警報

条  件 処    理   
遮断警報
表示LED
遮断警報
外部出力
ブザー 遮断
出力
発生 現在電力≧目標現在電力
かつ
調整電力(超過)≧遮断電力
点灯 ON 10秒間
 鳴動
出 力
 (+1回路)
解除 上記以外の時
 (発生条件がなくなった時)
消灯 OFF (不 変)
現在電力<目標現在電力
かつ
調整電力(余裕)≧復帰電力※ 
消灯 OFF

解 除
 (-1回路)

※負荷制御のばたつきを防ぐ目的のために、余裕を持たせて解除するための電力 

3 限界警報

現在電力とあらかじめ設定された限界電力を5秒ごとに比較し、現在電力≧限界電力の場合に限界警報を発し、外部出力および限界警報表示を点灯します。

負荷の遮断方式は2通りあります。

■サイクリック方式
負荷の遮断回数を均等にする方式で、
空調負荷などに適します。

 

■優先順位方式
重要度の低い負荷から順に遮断し、
復帰は高い方から行うもので生産用負荷に適します。

 

ご注意

【制御負荷設定について】

  1. 制御対象負荷の使用電力(負荷容量)、稼働状況などに関する実態をあらかじめ十分調査してください。
  2. 通常稼働率の低い負荷またはピーク時間帯に稼働しない負荷を制御対象としても、ピーク回避または契約電力超過回避効果はありません。


【目標電力設定について】
デマンド監視・制御プログラムについては万全を期していますが、本装置導入当初は、制御対象負荷の事前調査と実態のずれ、データの検出・計算動作の多少のずれ、契約電力の大小による誤差など予期できない事態を考慮して、契約電力値または管理目標値より若干低めに設定してください。