-台湾プラスチックグループ本社にて調印式-

 大崎電気工業株式会社(本社:東京都品川区、社長:渡辺光康、以下「当社」)は、当社が日本国内企業向けに販売する「AI制御と蓄電池を用いたエネルギーマネジメントシステム(サービス名称:SmaRe:C(スマレック))」の開発、製造、販売支援に関し、台湾プラスチック傘下のフォルモサ・スマート・エナジー・ テック(本社:台北市、代表取締役会長(董事長):王瑞瑜、以下「FSETC」)、台湾プラスチックジャパンニューエナジー株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:連佩斌、以下「FBEC」)、株式会社アイケイエス(本社:京都市中京区、代表取締役社長:今井尊史、以下「IKS」)と協力体制構築に関するパートナーシップ契約を締結しました。
 「SmaRe:C」は、FSETCが開発し、FBECが日本国内で販売する蓄電池と当社・IKSが共同で開発するパワーコンディショナーで構成される蓄電システムに当社製エッジAI端末「AielMaster」、EMS機器を連携させるエネルギーマネジメントシステムで、本システムを導入いただくお客様は、再生可能エネルギーの調達量を最大化するとともに電気料金の最適化が可能となります。
 「SmaRe:C」は2025年4月から受注を開始いたします。

 

Ⅰ. パートナーシップ契約締結の背景

  • 昨今、企業の脱炭素化対策として太陽光発電を中心とした再生可能エネルギー(再エネ)の利用が進む一方、再エネ利用者は、化石燃料由来の電力(火力発電など)に比べて割高な電気料金の負担や、電力供給量が安定しない(天候や設置条件に左右される)などの問題を抱えています。
  • こうした課題を解決するため、当社はFSETC、FBEC、IKSと連携し、AIを活用してEMS(エネルギーマネジメントシステム)と蓄電池システムを一元的に制御し、電気料金と再エネ利用率の最適化を図るサービスを開発いたしました。
  • 世界的な化学メーカーコングロマリットであり、各社に蓄電池材料を供給してきた台湾プラスチックグループは、2023年にFSETCを設立。2024年11月からセルの量産を開始したことで、材料からセル・モジュールまでの一貫生産が可能となりました。
    この蓄電池の新たな販路として、今回のパートナーシップ契約にもとづき日本国内企業向けの市場に参入するものです。
  • IKSは蓄電池をはじめとする充放電装置の制御において高い技術を有する企業です。「SmaRe:C」の上市にあたっては、太陽光発電により得られた電力の変換や蓄電システムの制御に必要不可欠な装置であるパワーコンディショナーを当社と共同開発します。
  • このように、それぞれの強みを持つ4社が協力して日本市場での「SmaRe:C」の拡販を図るために、本パートナーシップ契約を締結いたしました。
    「SmaRe:C」の販売は当社が担い、再エネ電力を活用する製造業(中小規模)、流通小売業のお客様を中心に、本年4月から受注活動を展開いたします。

【写真左より】 FBEC 代表取締社長:連佩斌氏、FSETC 代表取締役会長(董事長): 王瑞瑜氏、
当社 取締役社長執行役員COO(代表取締役):渡辺光康、IKS 代表取締役社長:今井尊史氏

  <パートナーシップ契約当事者の概要>

〇 FSETC (フォルモサ・スマート・エナジー・テック)
電気自動車(EV)や貯蔵システム向けに、リン酸鉄リチウム電池セルやモジュールの製造を行う。「SmaRe:C」サービスにおける蓄電池の製造を担う。
右図=FSETCのセル工場(台湾・彰浜工業区)

 

〇 FBEC(台湾プラスチックジャパンニューエナジー株式会社)
日本国内向けに家庭用・産業用蓄電システムを提供する。「SmaRe:C」サービスにおける蓄電池の販売を担当する。

 

〇 IKS (株式会社アイケイエス)
蓄電池をはじめとする充放電装置の制御において高い技術を有する。「SmaRe:C」サービスにおいては、太陽光発電により得られた電力の変換や蓄電システムの制御に必要なパワーコンディショナーを当社と共同開発する。

 

 Ⅱ.「SmaRe:C」の概要
 「SmaRe:C」(スマレック)はAI制御と蓄電池を用いた電気料金と再生可能エネルギー利用率を最適化するサービスです。
 本システム(エッジAI端末と連携したEMSと蓄電池、パワーコンディショナーで構成)を導入することで、太陽光発電の発電状況、スポット市場の電力料金、蓄電池の充放電サイクルをAIで制御し、再生可能エネルギーの調達量を最大化するとともに電気料金の最適化が可能となります。

 

※ スポット市場
日本唯一の卸電力売買市場(日本卸電力取引所=JEPX)で売買される電力のうち、翌日に供給する分の電力取引を行う市場。「一日前市場」とも呼ばれ、毎日10時までに入札し翌日分の電力の取引価格を確定する。24時間を30分単位に区切って価格を決定する。

 

Ⅲ.「SmaRe:C」のシステム構成・特長

 太陽光発電の発電量、スポット市場の電力価格、気象予報データを用い、蓄電池の充放電サイクルなどをエッジAIでコントロール。電気を賢く貯めて、賢く使い、購入する電力を最適化します。

 

 <システム構成イメージ>

「SmaRe:C」の特長

① AI制御でより安価な電力を調達

エッジAI制御により、電力会社が提供する「市場連動型プラン」で安価な電力を購入。市場価格が高騰する時間帯の電力調達を抑えます。

② AI×蓄電池で最適な充放電制御

価格が安価な時間帯に購入した電力は蓄電池に充電。 太陽光発電の発電量と電力使用量をAIで予測し、最適なタイミングで放電を行います。最適な充放電で電力調達価格の高騰リスクを低減します。

 

 <電力価格の推移イメージ>

③ 台湾プラスチック社製蓄電池を採用

蓄電池メーカーに電池材料を供給してきた同社が、セル生産を開始。これにより、電池材料→セル生産→電池システムまですべてを同社で一貫生産。そのメイドイン台湾の高品質な蓄電池が調達可能となりました。

 

※ 台湾プラスチックグループ
1954年設立の世界的な化学メーカーコングロマリット。事業内容は合成樹脂、繊維、石油化学、電子部品、運輸、バイオ、教育、製鉄など多岐にわたる。
売上高 約11兆3,200億円、従業員数 約11万6,500人=いずれも2021年12月末現在

なお、本リリースに記載の商品名称・サービス名称は、該当各社の商標または登録商標です。 

 

 Ⅳ.各社概要

<本件に関するお問い合わせ先>

 

● 報道関係のみなさまからのお問い合わせ
大崎電気工業株式会社  IR広報部
お問い合わせフォーム


● 「SmaRe:C」導入をご検討のみなさま
お手数ですが、「SmaRe:C」特設サイトのお問い合わせフォームをご利用ください
https://o-gx.jp/