事業環境の変化の中で、企業価値向上を継続するために新たな成長戦略に取り組む大崎電気。
社外取締役のお二人に、大崎電気の強み、中期経営計画に寄せる思い、抱負を聞きました。

―社外取締役からみて、大崎電気の強みや課題はどのようなところにありますか?

髙島 大崎電気は、主要顧客である電力会社からの受注に対して、電力量計を中心とした高品質の製品を安定的に供給し続けるという事業を、何十年間もやり遂げてきた歴史と実績のあるすばらしい会社です。事業環境が変化するなか、この恵まれたポジションを当たり前のことと捉えないよう、社外取締役に就任以来、私は取締役会などで指摘をし続けています。
笠井 私も同感です。恵まれたポジションにいることが最大の強みだと思います。大崎電気グループは、お客さまと密な関係を築くことで、数年先までの需要や、求められる技術も把握できるので経営戦略も立てやすいといえるでしょう。
今後は、新たな市場を開拓したり、ニーズを先読みして新規事業を開拓したりするなど、今までとは異なる領域にチャレンジすることが求められています。

―大崎電気を取り巻く事業環境と、それに伴う経営上の課題については、どのようにお考えでしょうか?

髙島 国内ではスマートメーターへの取り替え需要が一巡し、一時的に需要の谷間に入ってきています。一方、当社は2012年に、シンガポールのスマートメーター会社であるEDMI社を買収し、海外事業の拡大を図ってきました。私は、これは非常に良いタイミングでのM&Aだったと思います。これからの当社の成長ドライバーは海外です。グローバル市場で売上・利益を拡大できる体制を、いかに早く実現するかが最大の課題です。ま さ に、ビ ジョン で あ る"Global Energy Solution Leader"を目指して、経営のあり方、企業風土を大胆に変革していくことが重要です。
笠井 当社にとってはグローバル成長が今後のキーだと思います。グローバル事業で成長していくためには、日本でのやり方は通用しません。買収したEDMI社には海外の市場を熟知した優秀な人財がいます。そして、親会社である大崎電気が、価値観の異なる環境で事業を推進してきたEDMI社をマネジメントするためには、グローバルマインドを持った経営体制を強化していく必要があります。長年海外の事業展開に携わった私自身の経験を生かし、当社のグローバル成長をしっかりサポートしていきます。

―大崎電気は、このほど初めて中期経営計画を発表しました。お二人は中期経営計画策定に当たり、どのような点に重視して臨まれましたか?

髙島 当社の経営環境が大きく変化するなか、中長期的な戦略の方向性を明確に定め、その実現へ向けた具体的な戦術の策定が重要です。そのような観点に基づき、今回中期経営計画を策定したことは高く評価しています。また、株主・投資家への中期経営計画説明会の初開催に加え、社員に対して「変わる、OSAKI」をキャッチコピーとしたメッセージ配信を、社長自らが行っていることは、私は極めて大切なことだと思っています。
今後重要となるのは、常に中期経営計画の進捗を確認し、PDCAを回していくことです。必要に応じて戦略の軌道修正も必要になると思いますので、社外取締役としてしっかりチェックしていきます。
笠井 私が指摘し続けたのは、営業利益目標の設定です。従来は、各種社内会議の場において、売上高や粗利益が基準になることが多かったのですが、ステークホルダーの立場からみたときに経営として取り組むべきことは、営業利益の拡大という考えを繰り返し伝えてきました。今回の中期経営計画では5年後の営業利益目標も含まれており、ようやくステークホルダーに対して明確な経営目標が示せたと思います。

―大崎電気では2019年2月、新たに「指名・報酬諮問委員会」を設置しました。コーポレート・ガバナンスについてお聞かせください。

髙島 今回新たに設置された「指名・報酬諮問委員会」の7名のうち4名は社外役員です。私が委員長を仰せつかっていますが、新しい委員会を作ったことで、今後は役員会の構成や評価についてより客観性、公正性が保たれ、時代が求めているガバナンスの姿との整合が図られると考えています。ガバナンスの強化として取り組むべき項目は多数ありますが、一つ一つクリアしていき、経営の透明性を高めていきます。
笠井 事業の変化によって取締役会の構成も適宜変わっていくと思いますね。今後、海外事業の重要性が高まれば、その市場を担う人の意見を反映するため海外の方が取締役になることは十分にあり得るでしょうし、ダイバーシティの観点からいずれは女性の登用もあるでしょう。

―株主・投資家をはじめとするステークホルダーの皆さまに向けて、社外取締役としてのメッセージ、今後の抱負をお聞かせください。

髙島 以前の大崎電気は、日本の多くの企業と同様に、借入金の返済など、財務の健全性を重視してきたように思えます。これからは、ROEの向上を目指し、資本を有効に活用して企業価値を上げる経営を目指すことが、私たち経営陣の責務です。その視点に立ち、経営計画、進捗、実績などをモニタリングし、アドバイスをしていきます。
笠井 先ほどの海外子会社のM&Aをはじめ、新規事業の立ち上げ、異業種とのコラボレーションを目的としたオープンイノベーションラボの開設など、大崎電気でも将来の発展のための投資を積極的に行うようになりました。成長を実現するための主役は一人一人の従業員です。社内が一丸となって新しいことにチャレンジし、「変わる、OSAKI」を合言葉にまい進できるよう、応援していきます。