もう少し詳しく知りたい方へ

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電圧も電流も変化しているのでどちらも計測しなければならない、と説明しました。電流は流れる量のことですから、こちらは使う量に合わせて変化していくことがイメージしやすいと思います。

では、電圧の方はどうして変化するのでしょうか?その理由は、電圧と電流が「交流」というかたちで届けられていることにあります。「交流」とは波のように上下して伝わることを意味しています。電流と電圧には「交流」と「直流」の2種類が存在します。

直流交流

【補足】
波を打って伝わるとはどういうことでしょうか?電圧でいえば、上へ押し出す力と下へ押し出す力が交互に入れ替わるということです。この上下運動が波のように伝わっていくことになります。発電所から家に届いているのは電気の波であり、家の近くでじっとしていた電気がこの波を家まで運びます。観客席でのウェーブにおいて、自分の順番を今か今かと待ちわびている人と同じです。

図のとおり、直流であればまっすぐ、交流であれば波を打って伝わるのが電圧と電流です。交流100Vの場合、電圧は-141V~141Vと変わっていきます。
では交流100Vとは何を表しているのかというと、直流100Vの仕事をするのに必要な交流の電圧のことを指しています。交流-141V~141Vというのが直流100Vの仕事をするのに必要だということです。そして直流100Vの仕事をする交流-141V~141Vを交流100V(AC100Vといいます)と表現する決まりになっています。

どうして交流で届けているのでしょうか?
ここでは詳細を省きますが、交流の便利な特性により、電気を遠くまで効率良く届けるためには直流ではなく、交流が適しているためです。通常、交流で届けられた電力は、直流に変換してから使用します。(結局、使用するときは直流です)

さて、この交流で届く際に厄介なのが電圧と電流の波がずれてしまうという問題です。
つまり電圧と電流の息が合わなくなってくるということです。

なぜずれてしまうのでしょうか?
イメージでお伝えしますが、抵抗に電圧がかかり、電流が流れると電流の波を押したり引いたりする力が発生してしまう場合があり、電流の波が電圧の波に対して遅れたり、進んだりしてしまうのが原因です。

電圧と電流

以上のとおり、電圧と電流は常に変化してしまうので、どちらも計測した上で掛け算をしないと正しい電力は計測できません。
もし、電圧と電流の波がピタリと一致していれば、電圧×電流は常に一定の値となるため、交流100Vの場合、電流を計測すれば電力を計算できるのですが、電圧と電流がずれてしまうとそうはいきません。
実際には電力として活躍できないマイナス分が発生してしまいます。このマイナス分を「無効電力」と呼びます。そして、このマイナス分を除いた電力のことを「有効電力」と呼び、これが実際に使用された電力になります。電力量計は、この「有効電力」を計測していますので、電圧と電流を計測し、掛け算しているのです。電力として仕事をした分だけを計測することで、電力の利用者が損をしないようになっています。
図で示している交流は大きな波に見えるかもしれませんが、実際には1秒間に50回、あるいは60回上下する波です。

電圧と電流

1秒間に50回 → 50Hz(ヘルツ) ※東日本
1秒間に60回 → 60Hz(ヘルツ) ※西日本

非常に細かい波で電気が届けられているというわけです。また、1秒間にこれだけ動くわけですから計測するのも大変です。

つぎは、
  • 電子式電力量計とは
  • スマートメーターで描くスマートグリッドの未来