電力を計測するにはまず電力を知ることから

3.電力を計測するにはまず電力を知ることから

水車

突然ですが、電力とはなんでしょうか?
簡単に言ってしまえば電力とはパワーのことです。
電力というパワーを使って、ドライヤーから熱風を出したり、テレビをつけたり、冷蔵庫を冷やしたり、照明をつけたりすることができます。

そんな電力ですが、電圧と電流という二つの要素で構成されています。
電圧と電流はよく水に例えられます。
滝をイメージしてください。
どの程度の高さから、どのくらいの量の水が落ちてきたのかによって滝のパワーが決まります。
ここで、高さ=電圧、量=電流と読み替えてください。
そうすると電圧が高ければ高いほど、電流は多ければ多いほど、電力はより大きくなるといえます。
大きなパワーがあるということは、それだけ大きな仕事ができるということです。

電力=電圧×電流になります。
これを W(ワット)=V(ボルト)×A(アンペア)と呼んでいます。
1200W

例えばドライヤーに1200W(ワット)と記載されていることを見たことはありますでしょうか?
これは「1200Wの電力で熱風を出します」ということです。
そこで、例えば1200Wのドライヤーに電圧100Vを与えると電流12Aが流れて熱風を出してくれます。
1200W=100V×12A というわけです。
ドライヤーはスイッチを入れてから切るまで電力を使用し続けることになります。
一定時間利用した電力を電力量と呼びます。(メーターを電力量計とよぶのはこのためです)
1200Wのドライヤーを1時間使用した場合の電力量を1200Wh(ワットアワー)と表現する決まりになっています。
1200W×1h(時間)=1200Wh(ワットアワー)
電気料金の請求時にはこのWh(ワットアワー)が利用されることになります。

電気料金領収書

例えばドライヤーを3分間使用したのであれば、1200W(ワット)×0.05h(時間)=60Wh(ワットアワー)となり、60Wh分の電力料金がかかります。
一般的なご家庭で、1か月の電力量はだいたい300,000Whと云われています。通常、Wh(ワットアワー)はとても大きな数値になりますので、kWh(キロワットアワー)という単位で表示します。
300,000Wh = 300kWh(キロワットアワー) となります。 (1,000W = 1kW)
電力会社から届く、ご使用量明細を確認してみてください。

基本的に皆さまの家には電圧100Vが供給されています。
電力=電圧×電流ですから、電圧が分かっているのであれば電流を計測すれば良いと思われるかもしれません。
しかし、実際には電圧と電流を計測しないと正しい電力は分かりません。
なぜならば、電圧は100Vで一定ではなく、様々な理由により微妙に変化しているからです。

つまり、どちらか一方だけを計測しても正しい電力を計測することはできないということです。
そもそも電圧も電流も基本的に目には見えません。
この目に見えないものを計測するということは、目に見えないものをなんとかして見えるようにするということです。
これから紹介する電力量計の仕組みは、どうすれば正確に・簡単に・安く電力を見えるようにできるかを考えた先人の知恵と当社の企業努力が詰まっています。

それでは早速、電力量計が電力をどのように計測しているのかをご紹介いたします。
※計測の仕組みをご覧いただくにあたり、以下の自然法則が活躍しますのでご紹介します。

1.フレミングの左手の法則

フレミングの左手の法則

電流の流れる向きと磁力線の向きによって電磁力の向きが決まります。この電磁力は、いわゆる力になりまして物を動かすことができます。

2.右ねじの法則

電流がある方向に流れると、その方向に対して右回りの磁力線の束(磁束)が発生します。
これが右ねじの法則です。
右回りのコイル(金属線をぐるぐる右回りに巻いたもの)に電流が流れると、磁束がコイルの入口から出口へ抜けていくように発生します。
右ねじの法則で生じる磁束を応用しているのです。
つまり、磁力線の束(磁束)を任意の方向へ発生させることができるということです。

右ねじの法則

3.オームの法則

電流 = 電圧 ÷ 抵抗
電圧 = 電流 × 抵抗
つまり、抵抗を変えることで抵抗にかかる電圧や流れる電流を変えることができるということです。
抵抗という表現は聞き慣れないと思いますが電化製品など電力を受け取るものの総称です。

4.キルヒホッフの法則

キルヒホッフの法則

直列につながれた抵抗にかかる電圧の合計は電源電圧と同じになります。
電源電圧よりも小さい電圧を取り出したいときに使える便利な法則で、オームの法則の発展系といえます。

つぎは、
  1.電気が家にやってくるまでの流れ
  2.電柱からメーター経由で家につながる
  3.電力を計測するにはまず電力を知ることから
     もう少し詳しく知りたい方へ
    ※100Vで供給しているのになぜ一定ではないの?
     という方はこちらをお読みください。(少し難しくなります)

  • 電子式電力量計とは
  • スマートメーターで描くスマートグリッドの未来